どうすれば英語発声の速さについていけるか?

どうすれば英語発声の速さについていけるか?

どうすれば英語発声の速さについていけるか?

英語リスニング試験における音声が速すぎてついていけず、得点が伸び悩んでいる人は多いと思います。

それなのに英語リスニングの演習問題をたくさん解く以外に有効なリスニング勉強方法が見当たらず、困っている人が多いと思います。

そこで、どうすれば速い英語発声スピードの音声を聞き取れるかについて解説したいと思います。

 

英音研リスニング学習の詳細は英音研公式サイトご覧ください。

英語リスニング専門教材・オンライン学習『英音研』公式サイト (eionken.co.jp)


大学共通テストにおける英語リスニング試験の発声スピード:1分間に140語程度

大学共通テストにおける英語リスニング試験の発声スピードは 1分間当たり140語程度と言われています。

これは英語ネイティブスピーカーのナチュラル発声スピードと言われている1分間に250単語よりもはるかに遅いスピードとなっています。

大学入試は選抜試験ですので、受験者の間で得点差が出るようにしなければならず、100点満点で平均点が60点くらいに設定するとも言われています。

となると、あまりに速い英文発声スピードだとほとんどの受験者が不正解になり、逆にあまりに遅い英文発声スピードだとほとんどの受験者が正解になることが予想されます。

6割くらいの正解率にするために、1分間当たり140語程度のスピードに落ち着いたものと想定されます。

逆に言えば、それだけ日本の大学入試受験者の英音発声の速さへの対応力は低いということを表しています。

英語発声スピード
英語発声スピード

英語力評価試験におけるリスニングテストの発声スピード:1分間に240語程度

TOEIC等の英語力評価試験におけるリスニングテストにおける発声スピードは、検証が必要ですが、筆者の体感だと1分間に240語程度です。

英語力評価試験は大学入試のように選抜試験ではありませんので、より英語ネイティブスピーカーの英語発声のナチュラルスピードに近い発声スピードに設定しているものと想定されます。

TOEIC等の英語力評価試験は、大学生の就職対策や会社員の昇進・昇格などに使われていますが、大学入試における英語リスニング試験の発声スピードに慣れている受験者は、勉強開始当初、あまりの英音発声の速さについていけない人が多くいるものと想定されます。

英語発声スピード
英語発声スピード

米国映画・テレビドラマにおける発声スピード:1分間に280語~360語

英音研の英文音読トレーニング教材を作成するにあたり、学習者の方々に速い英語発声スピードに慣れていただくために、低速、中速、高速の3段階で米国人ナレーターに英文読み上げをしてもらいたいと考えました。

そこで問題となったのが、何をもってして低速、中速、高速の速さとし、米国人スピーカーにこんな感じのスピードで英文を読上げてくださいと提示するサンプル音声でした。

そこでリアルな現実を直視しようと、米国で2009年から2015年にかけて放映されていた人気テレビドラマの“glee”で実測してみようと考えました。

比較的長いセリフを56個、セリフの語数を数え、そのセリフの発声時間を測定して、米国人俳優の方々の1分間あたりのセリフスピードを測定しました。

アルファベット数が多い英単語が多く含まれているセリフは高速に感じても発声スピードの値は遅くでたり、アルファベット数が少ない英単語が多く含まれているセリフは、中速に感じても、発声スピードの値は早くでるなど、体感的なものと、算出される数値のギャップもありましたが、多いサンプル数の中から標準的なものを選定して、おおむねこの発声スピードの音源サンプルはこれと提示できました。

その結果、なんと51.8%のセリフは1分間に280語から360語の間に分布していて、米国テレビドラマではこれが普通な感じの発声スピードです。

ちなみに、1分間に360語から420語の発声スピードのセリフは、8.9%、160語から220語と、220語から280語はそれぞれ、19.6%でした。

したがって、米国テレビドラマでのナチュラルな発声スピードは1分間に280語から360語となっており、世間で言われている英語ネイティブスピーカーのナチュラル発声スピードは250語であるという定説と大きくかけ離れていました。

この時はさすがに定説と言われているものであっても、鵜吞みにせず、ちゃんと実測して検証してみるべきとの教訓が得られました。

となると、TOEIC等の英語力評価試験におけるリスニングテストで高得点を獲得している人であっても、米国映画・テレビドラマを英音のみ・字幕なしで楽しめない人が多いというのも無理からぬところです。

大学入試を突破し、英語力評価試験も卒業した方々が、英米企業とシビアなビジネス交渉がこなせるようになりたい、英米の大学・大学院に留学したい、英米の映画・ドラマを英音のみ・字幕なしで楽しみたいなど英語ネイティブスピーカーに対して現実的に通用する英語を身に着けたいとなると、1分間に280語から360語の発声スピードについていける英語リスニング力を身に着ける必要があるということになります。

英語発声スピード
英語発声スピード

高速発声スピードの英語音声を理解できる英語リスニング学習方法

英語リスニング力は、単に発声された英語音声を認識できるだけでなく、英単語・英熟語力や英文法力など総合力が求められますが、本稿では発声された英語音声を認識するテーマに絞って論じたいと思います。

まず発声スピードの前に、日本語と英語の発声特性が構造的に異なるので、そこを克服する必要があります。

文音読が英語力を向上させるのに役立つという話を聞いて、英文音読にトライした人は多いと思います。

しかし、多くの人は英文音読学習を止めたと思います。理由は簡単で、文音読学習をしても、英語力の向上が実感できないからです。

なぜ、そうなってしまうのでしょうか?

それは、日本語の発声特性で、英文音読学習をするからです。

日本語環境で生活している我々が、日本語発声特性をもってして、日常会話をするのは当たり前で、それをそのまま英文音読学習に持ち込んでしまう訳です。

英語の発声特性と日本語の発声特性は構造的に大きく異なるため、日本語の発声特性で英文音読学習をしても、英語聴覚脳を十分に構築することはできません。

日本語聴覚脳のままで、英音を聞いても英文の意味が聞き取れないのはしごく当然の結果となります。

英語音読学習で、ヒアリング力を向上させるためには、英音発声特性をもってして、英語音読学習をする必要があります。これにより英語聴覚脳を構築でき、英語ヒアリング力が向上するという理屈になります。

日英の発声特性の違いや、英音発声の仕方は、英音研学習サイトに詳しく解説していますので、そちらを参照してください。

そして、高速の英音発声スピードに対応するには、高速での英文音読トレーニングを実施する必要があります。

しかし、大学入試の英語リスニングテスト向けの学習教材は当然、本番試験に合わせて、1分間に140語程度の低速なものがほとんどなります。

本番試験で求められていない高速発声スピードで学習することは無駄だと考えられているからです。

TOEIC等の英語力評価試験における英語リスニングテストの発声スピードは1分間に240語くらいですので、学習教材もそのスピードに合わせたものとなるのは当然となります。

日常英会話やビジネス英会話の英語音声教材も1分間に220~240語くらいのものがほとんどです。

英会話教材の中には、リスニング力向上のために、高速英語を聞くトレーニングをするのが効果的との発想での教材も販売されています。

しかし、多くは英語ネイティブスピーカーが1分間に220~240語くらいで読上げた音声を、音響機器を使って2倍速や3倍速にしている教材がほとんどです。

実際に2倍速や3倍速の音声を聞いて見ると、発声スピードは異様に速いですが、奇妙な機械音声で、とても米国人による早口の発声とはかけ離れたものがあり、聞くに堪えないものがあります。

そこで、英音研では、米国人気テレビドラマ番組だった“glee”での実際の俳優の方々のセリフ音声を実測し、スピード分布を確認し、1分間に180語程度を低速、250語程度を中速、330語程度を高速とし、その3カテゴリーに入る標準的な発声スピードのセリフ実例サンプル音源を米国人ナレーターに提示して、英文読み上げ音源を作成しました。

実際に聞いてみると、音響機器を使った2倍速や3倍速の不自然な音声とは全く異なる、米国人による自然な発声での高速発声スピードでの音声を聞く事ができます。

そして、どこをどのように発声すると高速になるのかも体感することができます。

いきなり1分間に330語で英文音読をすることは難しいので、1分間に180語程度を低速の英文音読練習の際に、英文の意味をきちんと認識しつつ、英単語ごとに正確な発音練習をすることが可能となります。

そして、1分間に250単語でスピードを上げ、発声を慣らしていきます。

そして最後は1分間に330単語の高速に挑戦ですが、強弱リズムの取り方、口の開き方、舌の使い方などどこをどう工夫すると高速英文音読ができるかを試行錯誤を体感できます。

この3段階発声スピードの音読トレーニングの際、前述の英音発声特性を十分に意識して実施することが重要です。

この英音発声特性を十分に意識したハイスピード音読により、高速英文発声音声の意味合いを理解できる英音聴覚脳が構築され、高速英文発声へのリスニング力が可能となるという理屈になります。

英語発声スピード
英語発声スピード

まとめ

日本人の英語リスニング力は大学入試の英語リスニング音声スピード、英語力評価試験におけるリスニングテストの音声スピードに大きく影響を受けています。

大学入試突破や就職対策という目的のための試験であり、他の科目の勉強や仕事などほかにも様々なことをしなければならない状況のもと、無駄な学習時間は誰しも取りたくないし、取れません。

しかし、そのことがかえって、対象とする試験の演習リスニング問題を多く解く事のみに終始し、ある地点でそれ以上の得点ができなくなるという壁にぶち当たります。

それをブレイクスルーするには、他の学習法にトライすることが有効です。

英音研学習では、米国人ナレーターによる低速・中速・高速の3段階の発声スピードで英文読上げ音声を提供しています。

英音発声特性を十分意識しつつ、音読トレーニングを実施することにより、英音聴覚脳が構築でき、英語リスニング力の向上が期待できます。

1分間に330語程度の発声スピードは、英語ネイティブスピーカーに対して現実的に通用する英語を身に着けたいと願う方への福音ともなるでしょう。

大学入試を突破し、英語力評価テストも高得点をマークした方でも、英米企業とシビアなビジネス交渉がこなすことができない、英米の大学・大学院での講義はすらすら理解できない、英米の映画・ドラマを英音のみ・字幕なしで楽しむことができないというのが実態です。

英語圏の日常のリアルに迫る英語リスニング勉強方法である英音研学習にぜひトライしてみてください。